生成AIの普及により、ユーザーが情報を集める方法は大きく変わり始めています。
これまで何かを調べるときはGoogleなどの検索エンジンを使うのが一般的でしたが、最近では、「まずChatGPTに相談する」という人も増えてきました。
「おすすめの旅行先は?」
「ホームページ制作会社を探したい」
「採用サイトを作るなら、どんな会社に相談すればいい?」
このような相談をAIに投げかけ、候補を比較・検討するという行動は、今後さらに増えていくと考えられます。
そんな流れの中で注目されているのがChatGPT広告です。
日本でも2026年6月ごろにChatGPT広告を出稿できるようになりました。
この記事では、ChatGPT広告の仕組みやGoogle広告との違い、どのような企業と相性が良いのかを、初めての方にもわかりやすく解説します。
ChatGPT広告とは?

ChatGPT広告とは、ユーザーがChatGPTを利用している際に、回答の下へ表示されるスポンサー広告です。
広告には、広告主名、ロゴ、タイトル、説明文、ランディングページへのリンク、画像などが表示されます。広告であることが明示され、ChatGPTの回答とは視覚的に区別されます。
従来のWeb広告では、検索結果やWebサイト、SNSの閲覧中に広告が表示されるのが一般的でした。
一方、ChatGPT広告の大きな特徴は、AIへ相談し、情報を比較・検討している会話の中で、関連する商品やサービスを紹介できる点です。
例えば、
「京都でホームページ制作会社を探しています。」
「SEOに強い制作会社はありますか?」
といった相談をしているユーザーに対し、関連性の高い広告が表示される可能性があります。
ChatGPT広告は回答内容に影響する?
ChatGPT広告は、ChatGPTの回答とは別のシステムで配信されます。
広告主が費用を支払うことで、ChatGPTの回答内容を変更したり、自社をおすすめ企業として回答内に表示させたりすることはできません。
広告は回答の下に区別して表示されるため、ChatGPTによる回答と有料広告を見分けられるようになっています。
また、ユーザーとChatGPTとの会話内容が広告主に共有されることもありません。広告主が確認できるのは、広告の表示回数やクリック数など、個人を特定しない集計情報です。
なぜChatGPT広告が注目されているの?

情報収集が「検索」から「相談」へ変化している
これまでの情報収集では、次のような流れが一般的でした。
- キーワードを検索する
- 検索結果を見る
- 複数のサイトを比較する
- 商品や依頼先を決める
しかし生成AIを利用した情報収集では、次のような流れが増えています。
- AIへ目的や悩みを相談する
- 条件に合う選択肢を教えてもらう
- 追加の質問をしながら候補を絞る
- 気になった商品やサービスを詳しく確認する
つまり、「検索」から「相談」へ、ユーザーの行動が変わり始めているのです。
ChatGPT広告では、現在の会話の文脈や意図、広告文、ランディングページ、広告主が設定するコンテキスト情報など、複数のシグナルをもとに広告が選ばれます。
ChatGPT広告とGoogle広告との違い
Google広告とChatGPT広告は、どちらもユーザーに広告を届ける仕組みですが、アプローチするタイミングが異なります。
| 比較項目 | Google広告 | ChatGPT広告 |
|---|---|---|
| 主な利用場面 | 検索結果を確認している場面 | AIへ相談し、比較・検討している場面 |
| 主なマッチングの軸 | 検索語句、地域、ユーザー属性など | 会話の文脈や意図、広告内容、コンテキスト情報など |
| 表示場所 | 検索結果ページ | ChatGPTの回答の下 |
| 特徴 | 明確な検索ニーズを捉えやすい | 会話から読み取れる目的や検討状況に合わせやすい |
どちらが優れているというものではなく、それぞれ異なる場面でユーザーとの接点をつくる広告媒体です。

検索ニーズが明確なユーザーにはGoogle検索広告、悩みや条件を相談しながら候補を探しているユーザーにはChatGPT広告というように、役割を分けて活用することが考えられます。
ChatGPT広告では、どのような広告が表示される?
ChatGPT広告には、主に次の情報が表示されます。
- 広告主名
- 広告主のロゴ
- 広告タイトル
- 広告の説明文
- ランディングページへのリンク
- 広告画像
広告は、ChatGPTの回答の下にスポンサー広告として表示されます。
会話との関連性が高い場合は、1つ以上の広告ユニットが表示されることもあります。
たとえば、
- 旅行先やホテルを探している
- 英会話スクールを比較している
- 引っ越し業者を探している
- ホームページ制作会社を検討している
- 採用サイトの制作について相談している
- 家具や家電を比較している
など、商品やサービスを比較・検討している場面では、関連するスポンサー広告が表示される可能性があります。
ただし、必ず広告が表示されるわけではありません。会話との関連性、広告主の入札額、広告の品質、配信設定などをもとに、表示される広告が決定されます。
ChatGPT広告は誰に表示される?
現在、ChatGPT広告は無料版およびChatGPT Goのユーザーに表示される場合があります。
Plus、Pro、Business、Enterprise、Eduの各プランには広告は表示されません。また、18歳未満と申告しているユーザーや、18歳未満と判断されたアカウントにも広告は表示されません。
個人の健康、メンタルヘルス、政治など、機微性の高い内容を扱う会話の近くには広告を表示しない方針も示されています。
ChatGPT広告の費用と課金方式
ChatGPT広告では、現在、主に次の2つの課金方式が用意されています。
クリック課金
広告が有効にクリックされた場合に費用が発生する方式です。
Webサイトへのアクセスや問い合わせ、資料請求などを増やしたい場合に適しています。
インプレッション課金
広告が1,000回表示されるごとに費用が発生する方式です。
商品やサービス、ブランドの認知を広げたい場合に適しています。
広告主は、クリック課金では上限クリック単価、インプレッション課金では上限インプレッション単価を設定します。表示対象となる広告は、会話との関連性や入札額などを考慮したオークションによって決まります。
ChatGPT広告と相性が期待できる業種
ChatGPT広告は、比較・検討を経て選ばれるサービスとの相性が期待できます。
- BtoBサービス
- ホームページ制作、システム開発
- 業務改善ツール、CRM、SaaS
- 税理士、行政書士、社労士、弁護士などの専門サービス
- 注文住宅、リフォーム、不動産売却
- 英会話、学習塾、オンライン講座、資格取得
- ホテル、旅行、レンタカー
- 家具、家電、キッチン用品などのEC
- 地域の修理、清掃、生活支援サービス
特に、次のような特徴を持つサービスは検証する価値があります。
- 購入や依頼の前に比較されやすい
- サービス内容の説明が必要
- 専門性や信頼性が重視される
- 客単価や契約金額が比較的高い
- Webサイト上の問い合わせや購入を計測できる
ただし、ChatGPT Adsはまだ初期段階にあり、業種やキャンペーンを横断した成果の基準は確立されていません。実際の成果は、広告内容、ランディングページ、ユーザーとの関連性、予算などによって異なります。
即時性や現在地からの近さが重視される商品・サービスでは、Google検索広告や地図広告、SNS広告の方が適している場合もあります。媒体ごとの役割を踏まえながら比較・検証することが重要です。
ChatGPT広告を出稿するには何が必要?
ChatGPT広告を出稿するには、OpenAIのAds Manager Betaを利用します。 出稿前には、主に次の準備が必要です。
- 広告主アカウント
- 会社名、Webサイト、ロゴ、業種などの事業者情報
- アカウント認証
- 請求情報と支払い方法
- キャンペーンの目的
- 広告予算
- 配信する国
- 広告グループ
- コンテキスト情報
- 広告タイトルと説明文
- ランディングページ
- 広告画像
キャンペーンでは目的や予算、配信地域を設定し、その下に広告グループと広告を作成します。広告グループでは、自社の商品やサービスがどのような会話、テーマ、キーワードと関連するかを示すコンテキスト情報を設定します。
詳細な管理画面や設定方法は、今後のアップデートによって変わる可能性があります。そのため、最新情報を確認しながら進めることが大切です。
新しい広告媒体であるため、最初から大きな予算を投入するのではなく、小規模なキャンペーンから始めることをおすすめします。
今後はAI時代の広告が当たり前になる?
Google検索がなくなるわけではありません。
今後も、検索エンジン、SNS、動画、生成AIなど、ユーザーが情報を集める場所は複数存在し続けると考えられます。
しかし、「まずAIに相談する」という人が増えれば、その場で企業やサービスと出会う機会も増えていくでしょう。
今後は、
- SEO
- Google広告
- SNS広告
に加えて、
AIとの対話を通じた広告も、Webマーケティングの新しい選択肢の一つになっていくかもしれません。
ChatGPT広告に関するよくある質問
ChatGPT広告は回答内容に影響しますか?
影響しません。広告はChatGPTの回答とは別のシステムで配信され、広告主が回答内容や順位を変更することはできません。
ChatGPTとの会話は広告主に共有されますか?
共有されません。広告主がユーザーの会話、チャット履歴、メモリ、個人情報を閲覧することはできません。
日本からChatGPT広告を出稿できますか?
2026年8月現在、日本はAds Manager Betaの提供対象国です。日本に事業拠点を持つ広告主は、Ads Managerから登録できます。
ChatGPT広告はどのプランに表示されますか?
無料版およびChatGPT Goで表示される場合があります。Plus、Pro、Business、Enterprise、Eduには表示されません。
ChatGPT広告の料金はクリック課金ですか?
クリック課金とインプレッション課金の両方が用意されています。キャンペーンの目的に応じて選択します。
まとめ
ChatGPT広告は、単なる新しい広告枠ではなく、「AIに相談する」という新しい情報収集の場に向けた広告です。
現時点ではまだ新しい取り組みですが、AI検索やAIとの対話が広がるにつれ、今後さらに注目される可能性があります。
「これからの集客はどう変わるのだろう?」
「AI時代に向けて、どんな準備をすればいいのだろう?」
そんな視点で動き始めることが、これからのWebマーケティングでは重要になるでしょう。
クロスウィッシュより
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